腰痛は今や4人に1人は悩む国民病とまで言われるようになりました。多くの方々が悩む腰痛ですが、実際に自分が腰痛に悩んだ時、整形外科を受診したら良いのか、整骨院を受診したら良いのか、悩む方も多いかと思います。このページでは腰痛に悩んだ際にどのように医療機関を選定すれば良いのかご紹介いたします。

整形外科を受診すべき腰痛

ぎっくり腰のように、くしゃみをした時に腰に痛みが走った、重い物を持ち上げようとした際に、腰を痛めたなど、明確な原因がある場合、整形外科でも、整骨院でも問題ありません。ところが、日本整形外科学会の腰痛ページでも紹介されているように、腰痛は腰以外から由来することもあります。変形性股関節症などの腰以外の整形外科の病気によるもの、胆嚢炎や十二指腸潰瘍などの消化器の病気、子宮筋腫や子宮内膜症などの婦人科の病気、解離性大動脈瘤などの血管の病気、尿管結石などの泌尿器の病気によるものがあります。加えて、精神的ストレスなどの心理的な原因や統合失調症などの精神疾患などによる場合も視野に入れなければいけません。

上記のような場合、まずは整形外科を受診することをお勧め致します。理由は、患者様の大切なお体と時間を無駄にしないためです。病気には病気の治療が必要です。いろいろな原因があり、また状態によって治療法が異なるため、正確な診断が重要です。レントゲン検査やMRI、血液検査などの検査を行い速やかに病態を把握することが大切です。なるべく近くの整形外科を受診するといいでしょう。

整骨院の受診を検討すべき腰痛

では整骨院を受診する場合はどのような腰痛でしょうか。ぎっくり腰などの急性腰痛はもちろんのこと、整形外科で診察を受け、異常を指摘されなかったにも関わらず痛みが残っている場合や医師の指示通り、通院したにも関わらず痛みに変化がない場合、もしくは内服薬や痛み止めの注射、ブロック注射、コルセットなどの装具、牽引や電気治療、リハビリなどを行っても改善が見られない場合、整骨院の受診を検討してみるといいでしょう。

このような場合、『筋肉』『骨格』『神経』を総合的に診れる整骨院選びが重要です。長引く腰痛や様々な治療法で改善が見込めない場合、患部を中心に診る『対症療法』だけでは、改善が見込めない場合がほとんどだからです。人間の体は、重力に対して垂直に立っています。そのため、背骨のバランスが少しでも崩れると腰に負担がかかりやすい体になってしまいます。まずは、体のバランスを重力に対して垂直に近づけていくことが腰痛改善の第一歩です。

腰痛で悩む方々の参考になれば幸いです。